皆様こんにちは。
しっとりとした梅雨らしさを感じることがほとんどないままに梅雨が明け、一気に激しい暑さがやってきましたね。天気予報で最高気温の『37、38、39(⁈)』という数字を目にするだけでもげんなりとするような毎日ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
今日は、「高齢期を心身ともに『お達者』に過ごすには」というお話をしようかなと思います。
先日、会社を定年退職したその後の人生を充実させるには『きょういく』と『きょうよう』が大切である、という記事を読みました。教育?教養?何を今更堅苦しい、そんなこと到底自分にはお呼びでない、と思いませんでしたか?
実はこれ、「教育と教養」ではないのです。では一体何を指しているのでしょう?
きょういく→今日、行く所(きょういくところ)
きょうよう→今日、する用事(きょうするようじ)
のことなのです。
シニア世代を迎えると、社会的には会社を定年退職したり、家庭では子供が巣立って夫婦二人や一人暮らしの生活になったり、といった生活環境の変化が起こります。毎日決まってすること、しなければならないことがなくなると、曜日や時間の感覚が自然と薄れてしまいます(シニア世代でなくても、GWや年末年始などの連休明けには、私も脳内カレンダーがずれてしまいます)。
また、外出する機会が少なくなることで、社会や人との関わりが減り、何となく気持ちが塞いでしまったり、身だしなみに対する気配りも怠りがちになってしまいますよね。そのため、「今日行く所」や「今日する用事」があること、それらを行うことが生活のメリハリと活性化のために大切であるというわけなのです。
これらは認知症や老年期の精神疾患のケアにも相通ずるものがあります。
★規則正しい生活を送ること(生活リズムを保つ)
★趣味余暇活動を持つこと(楽しみ・愉しみ)
★人との関わり(他者交流)
★適度に体を動かすこと(体力の維持)
主治医の診察や薬物での治療と並行してこれらの活動を行っていくことが、治療を進めていく上でとても重要になってきます。
しかしながら、ご家族様にとってはご自分の生活を送りながら認知症のご家族のケアをするだけでも大変なのに、そんな細かいことにまで気を配っていられない、と思いますよね。そういった時に、ご利用いただきたいのが、デイケアです。
決まった曜日や時間に決まった場所(デイケア)へ行き、顔なじみの方々やスタッフとのおしゃべり、創作活動で手先を使い、レクリエーションでゲームや歌を楽しみ、みんなで体操をして、栄養バランスの整ったお食事やおやつを食べて・・・とデイケアでの生活は上に挙げた活動が網羅されています。
とはいえ、通ったことのない場所へいきなり通うのは勇気がいりますよね。
デイケアには、お家にいるような小規模でアットホームな施設から、1日100人以上の方が参加されるような大きな施設までさまざまな種類があります。実際に通われる方の、性格や雰囲気に合った施設を見つけることが、通所が長続きするポイントになると思います。
ご本人様の心身が活性化し健やかに日々を送ること、それがご本人様のみならずご家族様の穏やかな暮らしにもつながっていくのではないでしょうか。
当院では、デイケアご利用の前に、施設を見学することも出来ますので、ぜひ一度雰囲気を感じに来てください。
最後に先月と今月の創作の作品をご覧下さい。