皆さんこんにちは。
九月も半ばになり、少しずつ秋らしい過ごしやすい気候になってきましたね。
さて、今回はフロアであった出来事をお話ししたいと思います。
先日、とあるご利用者様の連絡帳に「○○の曲が流れたら一緒に歌われていました。昔よく聞かれていた曲なのかもしれませんね」と記載したところ、「△や□の曲が好きで、カラオケで歌ったりしていました」というお返事をいただきました。
△や□はいわゆる今時(平成&令和)のPOPな歌謡曲で、オレンジのフロアでは普段は流さないような曲だったのですが、その方が喜ぶといいなと思い、お昼休みに試しに流してみました。
お話に興じているご利用者様もいらっしゃったり、全体的にはそれ程の拒絶反応は見られなかったのですが、ひとりトイレから戻ってきたご利用者様が、ご自分の席に戻って座ろうと椅子に手をかけたまま、テレビの画面を見て固まってしまいました。
「わ、まずい。驚かせてしまったかしら!?」と心配になり、急いでその方の元へ駆け寄り、声を掛けました。すると・・・
「なつかしい。女学校の頃、私もこうして踊っていたわ!」
と嬉しそうに画面を見ながらイキイキとした口調で答えたのです。
その方は、普段はとても控えめで、レクなどでも「私はできないし・・・」と消極的な発言がよく聞かれる方だったので、そのような返答が来るとは思いもよりませんでした。
普段、ご高齢の方とのかかわりでは知らず知らずに音楽はひばりか裕次郎、少し若い世代でグループサウンズかフォークソング、のようにご利用者様の世代に合った選曲をしていましたが、固定観念にとらわれていてはいけないんだな、と改めて気づかされました。
『故きを温ねて新しきを知る』は高齢者ケアのベースの考えとして必要ですが、時に『新しきを温ねて故きを思う』もあるんだなということも頭の片隅に入れておこうと、自分の中に引き出しを一つ増やしました。
脳の活性化のためには、たとえいくつになっても新しいことへの好奇心を持ち、チャレンジしていくことが大切であると言われています。
これからも、決まった考えに固執せず新しいチャレンジをデイケアの活動に取り入れていきたいと思います!
ちなみに・・・
ご利用者様を釘付けにした曲はいきものががりの『じょいふる』でした。
最後に今月の作品です。
皆さんの思い出の一曲は何ですか?
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