水曜日, 9月 11, 2019

役割をもつということ


皆様こんにちは。
台風一過の後は、猛暑の日々ですが、体調崩されていませんか?

オレンジとオレンジ2には、台風も暑さも何のその毎日皆さん元気に通所されています。


今回は、新しくできたフロアと、『役割をもつ』ということについてお話ししたいと思います。



おかげさまでオレンジのご利用者様の数が増え、2階のお部屋が手狭になったため、7月から3階の一部を間借りし、オレンジ2として運営しております。オレンジ2は、人数も10名程度と2階と比べると少ないため、出来る限りご利用者様が自分で出来る事は行っていただいています。例えば、お食事前のテーブル拭きやお箸配り、お湯呑みの下膳など。
最初はスタッフからお願いする形で行っていましたが、最近ではご利用者様の方から「手伝おうか」「○○するよ」とお声掛けいただき、自発的に行って下さるようになりました。「それってスタッフが楽をするためなんじゃないの?」と思われる方、実はこれも立派なリハビリテーションの一つなのです。
年齢を重ねて息子・娘や孫世代と暮らすようになったり、施設に入居したりすると、次第に自分で出来る事でも誰かがやってくれるようになり、自分が主体的に何かをするという機会がどんどんなくなっていきます。洗濯物を干そうとしても「おばあちゃん、それは重いからやらなくていいよ」とか、庭仕事をしようとしても「危ないからおじいちゃんは、座ってて」とか・・・。
それはそれで身体の負担が減って楽にはなるのですが、どこか物足りなさを感じたり、自分は必要とされていないのではとさみしさを感じたり。その時間を趣味やボランティア活動などで有効に活用できれば豊かな生活につながっていくのですが、そうでない場合、日常生活の中で活動範囲がどんどん狭くなり、自分で考えて行動することがなくなり、体力も低下してしまいます。普通に生活している方でもそうなのですから、認知症を持っている方の場合、推して知るべしですね。


オレンジ2で様々な“お仕事”を行っていただくようになってから、ご利用者様にも色々な変化がみられています。まず、ご利用者様同士の交流が増えたこと。普段お話しをしている以外の方とも「テーブル拭きますよ」「お箸ありますか?」と自然な形でお話しをするようになりました。それから、表情が明るくなり、以前よりも活気がみられるようになりました。そしてイライラや不満の言葉の多かった方も、自発的に出来る事を見つけ、それを行い周りから感謝されることで、イライラが随分と少なくなり、穏やかに過ごせる時間の方が多くなりました。

9月5日(木)


小さなことですが、役割を持ってそれを行うことで達成感や、誰かに必要とされる嬉しさを感じていらっしゃるのだと思います。



こんな時の私たちスタッフの役割は、皆さんが自発的に行っている“仕事”を安全に行えるように見守り、必要な時にはそっとサポートして、無事遂行できるようにすることだと思います。

子どものお手伝いもそうですが、自分でやった方が時間もかからないし、二度手間になるからとつい手を出してしまいがちですが、たとえ認知症になっても状態に応じて何かできることはあるはずです。それを行っていただくことで、自信を回復し、心身の活性化につなげていく、それがリハビリテーションの役割だと思います。



ご利用者様と接していると、手際の良さ、仕事の早さ丁寧さに驚かされることも多々あります。リハビリテーションを提供している側の私たちもご利用者様から学ばせていただくことが実に多くあるのです。

これからもお一人お一人のご利用者様に寄り添ったリハビリテーションを提供していきたいと思っています。



あなたは今日誰のために、どんな事をしましたか?

ハーモニカの先生をお招きして

演奏会を行いました。




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https://www.urawamisono-katayamaclinic.jp/